万葉集にも謳われるほど古い歴史を持つ岩国錦帯橋近辺には、錦帯橋を始め文化遺産や史跡名所が多く点在します。
特に日本三大名橋で名高い錦帯橋をはじめ、山頂にそびえる岩国城や、藩政時代を偲ばせる吉香公園、そして清流錦川
など、歴史と自然が見事に調和した当時の町並みを色濃く残す城下町です。今回はこの錦帯橋エリアを散策してきました。
五連のアーチを描く木造橋で国の名勝に指定されています。とても絵になる立派な橋です。
見た目も非常に美しい橋で、周りの風景にその存在感を十分に示しています。
しかしながら、歩き難さもかなりのものです。是非、一度体験してみて欲しい橋です。
錦帯橋は、日本三大名橋の一つであると共に日本三大奇矯でもあります。
*日本三大奇矯;祖谷のかずら橋(徳島県)、猿橋(山梨県)
*日本三大名橋;日本橋(1604年)五大街道の起点。眼鏡橋(長崎県)重要文化財
岩国城から眺めた錦帯橋
河原から錦帯橋の裏面も見れるので、真下に行ってみました。
橋を渡るだけでなく、組木の構造を見て楽しむのもオススメです。
精巧に組まれた橋は本当に美しく、下から眺めると一層見ごたえがあります。
錦帯橋近辺はなぜか激しいソフトクリーム戦争。
吉川英治の小説 宮本武蔵では、錦帯橋は佐々木小次郎が燕返しを習得した所。
巌流島からの延長戦がくりひろげられていました。
むさしと、同じ通りのすぐ先に小次郎が! まさかこんな近距離にあるとは!
むさしの武器は、テレビ「ナニコレ珍百景」で紹介されたソフトクリームの種類の多さ。
一方、小次郎は呼び込みによると「味で有名な~」という味。
結局今回は小次郎の「夏みかん」に決めました。味の方は特段うまいというほどでもなくごく普通でした。
次回は話のネタにするためにむさしの変な味を頼もうと思います。
錦帯橋を渡り終えた向かいに吉香公園があります。この公園は昔、岩国が城下町であった頃の藩主である吉川家の居宅やその藩士の居宅・吉香神社などがあった場所で、現在は総合公園として整備されています。
公園内に、お城の石垣を模した噴水があり消防車の大放水を思わせる、もの凄い水量の噴水(?)があり、ここは観光客には大受けの様で皆さん盛んに記念撮影をされていました。
現吉香神社(藩主居館跡)
錦雲閣(きんうんかく)は、1885年(明治18年)に岩国藩主吉川家の館跡を公園として開放した際、櫓に似せて造った絵馬堂です。
吉香公園背後、標高200mの城山山頂にそびえる白亜の天守。
蛇行する錦川に三方を囲まれた要衝の地、城山の上にあります。
現在の岩国城は、昭和37年に竣工したもので、錦帯橋からの景観を考えて、位置を南側に移しているそうです。どうりで錦帯橋付近からよく見えるわけです。
桃山風南蛮造りの3層4階の天守は、東西南北どちらから眺めても、周囲とマッチした素晴らしい景観を提供しています。
内部は刀剣、書画などが展示されており、4階は展望台。城山山頂までロープウェイがあります。
途中の大釣井に寄りました。
非常時の武器弾薬等の収納をはかるとともに、敵に包囲されたり、落城の危機にさらされた場合の脱出口を備えた井戸であったとも伝えられている。(城内説明板)
今回は目の前に錦帯橋が架かる、古い町家をモダンに改装した和食店「平清」へ行きました。彩り鮮やかな岩国寿司、野菜を薄味で吸い物風に仕上げたおおひらなどの伝統料理が入った膳に決めました。
[岩国寿司]
別名「殿様寿司」と呼ばれる岩国寿司は、岩国城の主吉川広家公が喜んで食したと言われる岩国を代表する郷土料理です。
岩国名産のレンコンや瀬戸内の魚を使い、一度に4~5升を大きな木枠で何段にも積み重ね、大きな包丁で切り分けていく豪快な料理ですが、その味は繊細で優雅。ぜひ一度味わってみて下さい。
[おおひら]
岩国れんこん・ごぼう・人参などの野菜を吸物風に仕上げています。薄味仕上げがポイントです。
[三杯酢]
岩国特産のれんこんを使った酢の物です。